すい臓について

前 日本膵臓学会 認定指導医・評議員

前 順天堂大学 肝胆膵部門 統括責任者

年間80例以上、トータルで2000例以上のすい臓癌の診断にたずさわってまいりました。

すい臓がんの早期診断、予防を中心に診療を行います。

院長が診断した早期すい臓がんの代表例

超音波検査

超音波検査

60代、男性。
大きさ10mmのすい臓がん。
手術にて完治しました。

超音波検査

超音波検査

60代、男性。
大きさ10mmのすい臓がん。
手術にて完治しました。

MRCP

MRCP

40代、男性。
大きさ10mmのすい臓がん。
手術にて完治しました。

MRCP

MRCP

50代、男性。
大きさ10mmのすい臓がん。
手術にて完治しました。

超音波検査

超音波検査

40代、女性。
大きさ10mmのすい臓がん。

超音波検査

超音波検査

60代、女性。
大きさ10mmのすい臓がん。
手術にて完治しました。

院長が診断した早期すい臓がんの代表例

院長が執筆した「すい臓関連」の書籍

院長が診断した早期すい臓がんの代表例

院長が執筆の一部を担当した最近の「すい臓関連」の書籍

すい臓について

すい臓がんは増えています

膵がんで亡くなる人の数

男性

4位


18,600

女性

3位


19,000



4位


37,600

2021年 部位別予測がん死亡数

出典 国立研究開発法人 国立がん研究センター
2021年のがん罹患数、死亡数予測

悪性新生物<腫瘍>の主な部位別死亡率(人口 10 万対)の年次推移


膵臓がんに罹った患者の年次推移


すい臓癌の5年生存率は、昔も今も10%以下です

出典 膵癌登録報告2007より

すい臓がんは最も治りにくいがんです

ガンの5年後生存率


米国部位別がんと5年生存率

いちばん下の線がすい臓がんです ↑  

出典 厚生労働省より

毎年、すい臓がんにかかった人と同程度の方が亡くなっています

2017年の部位別予測がん罹患数

男女計
部位罹患数
大腸149,500
128,700
132,800
前立腺86,100
乳房(女性)89,100
肝臓41,900
膵臓39,800

2017年の部位別予測がん死亡数

男女計
部位死亡数
78,000
大腸53,000
47,400
膵臓34,000
肝臓27,500
胆嚢・胆管18,900

出典  国立がん研究センターより

すい臓がんは、早期(Stage I)であれば、助かる率が高くなります

すい臓がんは、早期(Stage I)であれば、助かる率が高くなります

出典 膵癌登録報告2007より

以下に該当する方は、すい臓癌のリスクが高いので、定期的な検査が必要です

膵臓がんのリスクファクター

日本膵臓学会 膵癌診療ガイドライン改訂委員会編集:膵癌診療ガイドライン2022年版, p39, 2022, 金原出版

出典 膵癌診療ガイドライン2016

補足

  • 家族性膵癌とは第一近親者(親、兄弟姉妹、子)に2人以上の膵臓患者を有する家系に発生する膵癌と定義され、遺伝性膵癌症候群は除かれます。

  • 家族性膵がん登録制度の2004年のデータでは、第1度近親者の膵がん患者が家族に1人いる場合はリスクは4.5倍、2人いる場合には6.4倍、3人以上いる場合には32倍になると報告されています。

  • 2022年のデータでは、第1度近親者の膵がん患者が家族に1人いる場合はリスクは3.46倍、2人いる場合には5.44倍、3人以上いる場合には10.78倍になると報告されています。

  • 50歳以下で膵がんを発症した家族がいる場合には、膵がん発症のリスクが高くなることがわかっています。

  • 糖尿病における膵癌のリスクは、発症から1年未満:5.38倍、1~4年:1.95倍、5~9年:1.49倍、10年以上:1.47倍であります。

  • IPMN(膵管内乳頭粘液腫瘍)は、すい臓がんのリスクが高く、「膵のう胞」として偶然に発見されることが多い病気です。良性と悪性の鑑別には専門医による正確な診断が必要になります。

  • IPMNは最初は良性であっても、後にすい臓がんになることがあるため、専門医による経過観察が必要になります。経過観察することにより、すい臓がんになっても助かる可能性が高くなります。

  • 胃がん、大腸がん、肺がんなど、他の臓器の癌を合併することが多いのもIPMNの特徴です。 

出典 膵癌診療ガイドライン2016

家族性膵癌登録制度

家族性膵癌登録制度

PanCAN パープルリボン活動

PanCAN パープルリボン活動

PanCAN パープルリボン活動


膵臓がん患者の主な症状

家族性膵癌登録制度


診断の半年前から、25%の患者さんで腹部の違和感の症状を認めます。
糖尿病は膵臓がんの約60~80%に認められ、糖尿病診断後2年以内に膵臓がんと診断されています。

すい臓がんは、症状がでてからでは遅い!

すい臓がんは、症状がでてからでは遅い!

早期膵癌はほぼ無症状
症状がでるころには進行している

➡ 無症状のうちに検査でみつけたい

腫瘍マーカー
画像診断(超音波、CT、MRI、MRCP、PET-CT

すい臓がんは、症状がでてからでは遅い!

さらにご希望の方には自費にて
癌の遺伝子検査(マイクロアレイ血液検査)
癌アミノ酸検査(アミノインデックス)
などにより、すい臓がんのリスク検査を行うこともできます。

40歳を過ぎたら、一度は腹部超音波検査を受けましょう

膵癌の年齢階級別罹患率推移

膵癌は40歳を過ぎてから増加します。

資料:国立がん研究センターがん対策情報センター

すい臓の病気には、すい臓がん以外に、以下のようなものがあります

その他のすい臓の病気には以下のようなものがあります

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

慢性膵炎は増えています

慢性膵炎は増えています

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

慢性膵炎の原因は、男性はアルコール、女性は原因不明が多い

慢性膵炎の原因は、男性はアルコール、女性は原因不明が多い

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

慢性膵炎の症状は以下の通りです

慢性膵炎の症状は以下の通りです

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

早期の慢性膵炎は、診断が難しく、長期にわたり胃腸の痛みとして診断されている場合が多いため、専門医による正確な診断を必要とします

慢性膵炎の症状は以下の通りです

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

慢性膵炎の患者さんには癌が多い

慢性膵炎の患者さんには癌が多い

出典 日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック

慢性膵炎の治療は生活習慣の改善と薬です

慢性膵炎の治療は生活習慣の改善と薬です

出典 所日本消化器病学会:患者さんとご家族のための慢性膵炎ガイドブック