医院名 |
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三光クリニック 蒲田西口院 |
院長 |
崔 仁煥 |
住所 |
〒144-0051 東京都大田区西蒲田5-27-12 |
診療科目 |
内科、消化器内科、内視鏡内科 |
電話番号 |
03-3735-5581 |
脂質異常症とは、血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪が多すぎたり(高脂血症)、善玉コレステロールが少なすぎる生活習慣病です。「自覚症状がないから」「薬をずっと飲み続けるのが嫌だから」と放置する方がいらっしゃいますが、放置すると血中の脂質は増え続け、ひいては動脈硬化を引き起こしてしまいます。困ったことに、動脈硬化にも自覚症状がなく、さらに放っておくと心筋梗塞や脳梗塞へ。
脂質異常症は、自覚症状のないまま静かに進行していき、ある日突然、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす恐ろしい病気です。一度、心筋梗塞などが引き起こされてしまった場合は、一生、その病気と付き合っていくことになります。
脂質異常症による合併症は、ある日突然、襲い掛かってきますので、お早めに受診することをお勧めします。
下記の3タイプに分類できます。
どのタイプかによって治療法も違いますので、きちんと医療機関を受診することが大切です。
下記のような人は脂質異常症になりやすいと言われています。
脂質異常症の治療法は、食事療法と運動療法であり、この2つの治療法は長く続けていく必要があります。
食事療法では、コレステロールを多く含む食品を減らす、食物線維を多く含む野菜などを積極的にとる、トリグリセライド(中性脂肪)の高い人は糖質やアルコールを控える、肥満を解消・予防するために、摂取カロリーを抑えて適正な体重を目指す、などを行います。
運動療法は一日30分程度、ウォーキングなどの有酸素運動を継続する必要があります。適度な強さの有酸素運動を続けると、トリグリセライド(中性脂肪)を減らし、HDLコレステロールを増やす効果があることが分かっています。
食事療法と運動療法で改善しない時や、すでに動脈硬化による心筋梗塞、脳梗塞などの発作を起こしている場合などに主にLDLコレステロールを下げる薬や、中性脂肪を下げる薬が必要になります。
卵黄・卵・レバー、魚卵(いくら)、ししゃも、しらすぼし、イカ、タコ、エビ、肉の脂身、乳製品(バター、生クリーム、牛乳)
飽和脂肪酸(質の悪い脂肪酸)を含む食品を減らし、不飽和脂肪酸(質のよい脂肪酸)を含む食品を増やしましょう
【飽和脂肪酸を含む食品(おもに獣肉類の脂肪)】
乳製品・牛肉・豚肉・ベーコン・ソーセージ・マーガリン・ショートニングなど
【不飽和脂肪酸を含む食品(おもに植物性脂肪や魚の脂)】
オレイン酸…オリーブオイル・菜種油・ひまわり油等など
α-リノレン酸(n-3系)…サラダ油、しそ油、菜種油、えごま油など
EPA(エイコサペンタエン酸)(n-3系)
DHA(ドコサヘキサエン酸)(n-3系)
菓子、果物、ジュースなどの糖質・アルコールを控えましょう。
摂取カロリー(食べる量)を抑えましょう。
適正な体重を目指しましょう。
目の縁やアキレス腱の中に特徴的なコレステロールの塊がみられることがあります。これを「黄色腫(おうしょくしゅ)」といいます。黒目の周りに白い輪(角膜輪:かくまくりん)ができることもあります。
脂質異常症の最新情報
ベムペド酸でLDLコレステロールが25%低下
日本人高LDLコレステロール(LDL-C)血症患者を対象にベムペド酸の有効性と安全性を検討したCLEAR-J試験の結果が発表され、12週後のLDL-Cのベースラインからの変化率は、ベムペド酸群が-25.25%、プラセボ群が-3.46%であり、有意な群間差(-21.78%ポイント)を認めました。 ベムペド酸は、コレステロールの生合成系において、スタチンの作用点であるHMG-CoA還元酵素よりもさらに上流に位置するATPクエン酸リアーゼの活性を阻害し、LDL-Cの低下作用を発揮します。 2023 年に発表された国際共同第3相試験CLEAR Outcomesにおいて、心血管イベントの有意なリスク抑制が示され、米国や欧州では既に承認されています。 従来のスタチン投与下、またはスタチン不耐により十分量のスタチンを投与できず、LDL-C管理目標値に達していない成人患者によい適応となります。